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超過激派武装組織ISIL(ISIS)の狙い、世界が恐れる原理主義国の建国 [ニュース]

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ISIL(ISIS)の巨大な勢力と過激な活動


ISIL(ISIS)については、前回の記事で詳しく説明しているのでここでは省くが、その勢力はシリアの2割を制圧するまでに至っている。

戦闘員の数は数万にも膨れ上がり、生半可な戦力で倒せるレベルにはいない。

その巨大な武装勢力が、シリアから南下し、イラクの街を次から次へと制圧している。

政府勢力が崩壊したシリアならともかく、米軍の指導の元で軍備が大幅に強化されたイラク軍であればいくらなんでも負けるはずが無いように思える。

しかし、人口180万を超え、世界有数の石油の産地であり、
イラクの中でもバグダッドの次に重要な都市であるモスルが千人程度のISILにいきなり制圧されてしまったのだ。

戦力を配備していなかったわけではない。

一万人を超える治安部隊が駐留していたはずだった。

しかし、6/6日の戦闘で、まともに戦うこと無く武器を残したまま敗走してしまう。

フセイン政権下では非常に士気の高かったイラク軍も、今の急ごしらえの兵士は実戦経験も無く、士気が非常に低い。

対するISIL(ISIS)は、イラク戦争時代から米軍相手に戦い、シリアでずっと政府軍相手に戦ってきた士気の高い精鋭ぞろい。10倍以上の戦力を蹴散らす程ではないはずだが、事実上10倍以上のイラクの治安部隊を潰走させている。


イラク軍の装備は充実している。

米軍の誇る主力戦車であるM1A1「エイブラムス」各種装甲車を保有しており、少なくともシリア軍よりは協力なはずだ。

エイブラムスがモスルの戦闘で配備されていたわけではないだろうが、
イラク軍は相応の戦力を有しており、武装勢力の攻撃で国家が転覆するということは無いと信じたいが、今尚ISILの勢力は広がっている。


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ISILの狙い、イスラム原理主義国家の建国


ISIL(ISIS)は次から次へと戦力を投入し、戦線を拡大している。

イラクの治安部隊は、あまりにも素早いISIL(ISIS)の動きに対応しきれず、ISILの支配地域は拡大。

その勢力は6/11日時点で、以下のようになっている。
140612.jpg

バグダッドを残し、西半分が制圧されてしまったのだ。

制圧されたと言っても、単に大きな都市がそこまで無いだけなので見た目ほど大きな勢力図とは言えない


とは言え、モスルの陥落とティクリートの陥落は致命的だ。

モスルは日本で言う大阪的なポジションで、第二の首都。
人口で見ると神戸市以上の規模がある。

そして、ティクリートはモスルとバグダッドを結ぶルートの主要都市に当たる。

日本の地理で言えば、
大阪を落とされ、敵が静岡まで侵攻したと言うイメージだろう。

かなり危険だ。

しかし、何故ただのテロリストと目されているイスラム過激派武装勢力が都市を次から次へと落とし、

首都まで狙っているのだろうか?


実は、彼らはただの武装勢力では無い。

こちらの記事でも説明しているが、、

ISIL(Islamic State in Iraq and the Levant)の意味は、

イラクとレバントのイスラム国

と言う意味で、ISISも似たような意味を持っている。

そう、彼らの組織は……国なのだ。

発足当初は、本当にただのテロリストでしか無かったが、
途中でスンニ派のグループを吸収するにつれ、国家の建設を目論むようになった。

彼らはイスラム原理主義の組織。

つまり、彼らが作ろうとしている国はイスラム原理主義の国。

もし彼らが、バグダッドを落とし、国家を転覆させることに成功したとすれば、

イラクはイスラム原理主義国家となってしまいます。

344361_ISIL-militants.jpg
イスラム原理主義とは


では、ニュースで良くイスラム原理主義と言う言葉を聞くが、一体イスラム原理主義とは何なのだろうか?
イスラム原理主義の中で、最も危険とされる思想の一つが、
「イスラム主義国家以外は、全てが敵性国家であり、排除され無くてはならない」

と言う思想で、教義として、義務としてイスラム教徒は
「イスラム教に従わない国を敵を滅ぼさなくてはなら無い」

のである。

誤解して欲しくないのは、これは過激派・原理主義的思想であって、
大部分のイスラム教徒はこれに従ってはいないということ


だが、ISIL(ISIS)などの過激派や原理主義者というのは、この思想に基づいて活動するため、
イスラム教徒ではない人間を攻撃することに何の躊躇いも無く、

さらには、積極的に見つけたら攻撃する活動を始めてしまう。

もしこれが国家として成立してしまったらどうなるだろうか?

実際に、時折原理主義的理想を掲げる政権が成立するイスラム国家は存在するが、
反原理主義の組織によって封じ込められ、長くは続かない事が多い。

アルジェリアでも、過去にイスラム原理主義政権が成立したが、
なんと軍部のクーデターによって封じられている。

最近でもアルジェリアで原理主義者の活動が活発になったため、フランス軍が介入して封じ込めを図っている。

このように、イスラム国家では昔からイスラム原理主義者が国家転覆、政権樹立を図り、武力闘争を繰り広げている。

問題なのは、彼らは武力で政権を奪うことを「正しい事」として認識していること。

だから、イラクでもシリアでも敵対者に対して徹底的に攻撃を仕掛け、弾圧しようとする。

これを抑えこむには武力を用いる他なく、
かと言って無抵抗で受け入れれば新たな戦いの火種を生むことになる。


仮にイラクがISIL(ISIS)の侵攻を防げたとしても、

イスラム原理主義組織との戦いが終わる日は来るのだろうか?

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