実は損？お薬手帳持参の罠・・・医薬分業と調剤バブルからの診療報酬改定：不運なライオンのニュース深堀り：So-netブログ

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実は損？お薬手帳持参の罠・・・医薬分業と調剤バブルからの診療報酬改定　[ニュース] [編集]

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再び変わる診療報酬

2014年4月1日の診療報酬改定で、お薬手帳を持参する人の方が診療報酬が高くつくようになってしまった。

この手の情報に敏感な人は、「え？同じになるように改定されたんじゃないの？」
と思うかもしれない。

確かに、2012年4月1日の診療報酬改定の際にそのように変更されていたが、今回の改定でまた変わったのだ。

具体的には、
薬剤服用歴管理指導料(手帳あり)で41点。手帳なしで34点。

ちなみに、この点数とは診療報酬のことだが、一点あたり十円である。
国民の負担は三割なので、差額７点ということは2.1点分の負担。

約２０円の差だ。

「なんだ、大したこと無いじゃないか。だったらお薬手帳を持って行って、薬の飲み合わせについて指導して貰った方が安心だ」

そう思える患者さんであれば、何の問題もない。

そもそも・・・この改定は患者のために行われた改定ではなかった。

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調剤バブルで儲け過ぎた調剤薬局

以前は薬学管理料の中に指導料が含まれていた。

つまり、薬剤を管理するための業務の一つだったので、
手帳の有無・・・つまり処方履歴の有無で診療報酬が変わることは無かったのだ。

今回からは、履歴を見て指導するかどうかで報酬が変わったのは、
履歴を見て指導するのが手間だからとか、コストがかかるからとかそう言う理由がメインではない。

実は、

「履歴を見なくても料金が変わらない」のであれば、最初から見ないで良い。

と考え、薬剤師の人員を減らし、言われた通りに薬を処方するだけの薬局が現れ始めてしまった事が最大の原因である。

医者が過剰に薬を出して利益を出す様な診療をなくすため、医薬分業が叫ばれた。

これにより、営業力の強い調剤薬局がより多くの利益を独占できるようになった。

というのも、近隣の病院に上手く営業して取り入ることで、患者を誘導してもらいやすくなった薬局ほど、多くの患者の金が流れてくるようになったからだ。

さらに、震災でお薬手帳の存在が処方に役立ったことで、１２年よりお薬手帳を見て指導を受けても料金が変わらなくなった。

これにより、多くの人が指導を受けられるようになったかとおもいきや・・・

そうでなかった。

窓口で巧妙に患者を案内することで、薬剤師の負担を減らし、人員を削減するなどで利益を出せるようになった。

勿論、一定数の薬剤師は法律で薬局にいなければいけないが、助手の数との割合までは決まっていない。
安価で雇える助手を増やして、助手で出来るように業務を誘導して、一部の薬剤師の指導が必要な案件にだけ薬剤師を使えば、利益率は高くなる。

今回の改定で、患者が受けるダメージは少ない。

薬局としてもそこまで大きな変化は無いだろうが、

国はそう言う薬局がいるのを「知っている」、「見ている」、「対策する」と、
示すことでそう言うお金儲け目当ての薬局を減らそうと言うことなのだろう。

医療はお金になる。
しかし、そのお金で救える命があることも忘れては欲しくないものだ。