【中国軍機異常接近】中国のSu-27、日本のOP-3C・YS-11EB、機種から見えてくるもの [ニュース]
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事の発端
中国軍機の自衛隊機に対する異常接近。
一般人にとっては晴天の霹靂だったが、ある程度は予測できたことだった。
というのも、東シナ海において中国人民解放軍海軍とロシア海軍を含め、様々な艦艇が一同に会し演習を行う、合同演習「海上協力ー2014」が開催されていたからだ。
参加国は全部で21ヶ国。中国、パキスタン、インドネシア、シンガポール、インド、マレーシア、バングラデシュ、ブルネイなど東南アジアの国々が数多く参加している。
そして、5月22-25日では、ロシアと中国の海軍が合同演習を行う予定とされていた。
海の上で行われ、報道陣に対する情報公開も少ない。
東シナ海の海上で、中国とロシアが演習する上で想定している敵国は当然の様に日本やアメリカ。
その日米としては中露でどんな演習が行われているか知りたいのは当然のことだ。
多数の偵察衛星を保有し、衛星で見ていれば良いアメリカとは違って日本は偵察衛星も少なく、軌道上に日本海周辺の海域だけで精一杯だ。
つまり、日本は中露の演習が見たくて見たくて堪らなかった。
偵察機の発進と防空識別圏
演習の状況を見るためには、可能な限り近くまで偵察機を飛ばさなくてはならない。
飛ばせるギリギリのラインは、日本が設定している防空識別圏まで。
防空識別圏は、領空が家の敷地だとすると、家の前の道路ぐらいに思っていてくれれば良い。
基本的には入っても不法侵入にはなら無い。だが、用もないのにウロウロされると困るエリア。
なので、監視カメラも置いてあって、誰かが入り込んだらとりあえず声を掛ける。そんな場所だと思って欲しい。
ちなみに、領空は領土をちょっと広げた空までなので、非常に狭い。
ほぼ領土の空と考えても良い。
そのため、日本の偵察機は日本が設定している防空識別圏まで偵察機を飛ばした。
別に家の前の道路だから良いよね?と言う話だ。
しかし、対面に中国さんの家がある。
その道路は中国さんの防空識別圏でもあった。
OP-3CとYS-11EBの性能と目的
飛んでいったのは日本の偵察機、OP-3CとYS-11EB。
OP-3Cは対水上艦艇、対潜水艦の偵察に特化した偵察機・・・を、画像収集用に改造した画像情報偵察機だ。
YS-11EBはレーダーや無線などの電波を傍受し、解析する機体で、
国産のYS-11という旅客機を改造して造られたものだ。
旅客機との違いは、各種偵察機用の装備以外に、高速で飛べるようにエンジンが改造されており、軍用機レベルの速度が出るようになっている。
さて・・・演習では、膨大な量の無線を飛ばし、レーダーを照射する。
無線とレーダーに関しては、かなり遠くまで飛ぶため、おそらくYS-11EBが何らかの情報を入手しているはずだ。
レーダーと無線を傍受するだけでは、どのような艦艇が参加しているのかわからないため、画像情報収集機で参加艦艇をチェックする。
画像となると比較的近くないと見れないため、演習中の画像はムリだろう。
どれほどの情報が集められたかは疑問だが、中国から出港する艦艇や帰港する艦艇など、移動中の写真は撮れたはずだ。
中国からしてみると、ふざけるなということである。
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スクランブルのSu-27
幸いというか、敢えてというか、防空識別圏が重なっているのでそこに入り込んだ瞬間に中国のSu-27がスクランブル発進。
日本で言うとF15戦闘機にあたる。
航空機を撃墜するための軍用機である。
日本の自衛隊機もそうだが、スクランブル発進の場合は常にミサイルを装備する。
そうでなければ、不法侵入機が武装していなかったとしても命令に従わせる事ができない。
そして、近づいて警告をするわけだ。
ここまでならよくあること。
だが、50mと言う距離は近すぎる。
時速数百キロで飛行する航空機は、ほんの数mm舵を切っただけで数十メートルから数百メートルは左右に移動できてしまう。
軍のパイロットがびっくりして操縦桿を動かしてしまったら、簡単に事故ってしまう距離だ。
とは言え、自衛隊のパイロットがそんなミスをするわけもなく、
中国軍とはいえ、コンマ数秒の判断で戦う戦闘機のパイロットがその程度の動きに対応できないわけはない。
危険な距離だが、ぎりぎり安全な距離。それが空の50mだと言える。
この間、海保の艦艇に中国軍の航空機が異常接近した事例もあるように、
過激な飛行で威嚇すると言うのは中国の常套手段だ。
おそらく、自衛隊のパイロットも可能性は考えていただろう。
結局のところ
個人的には、自衛隊としては美味しいシチュエーションのような気がする。
というのも、合同演習の類があった場合に、偵察機がかなり深くまで偵察に来るというのはよくあることなのだ。
今回とは逆に、自衛隊機のF15やF4が日米合同演習のたびにスクランブル発進をして、
中国とロシアの偵察機を追い回している。
その数実に、年に500回以上。
毎日飛んでいると思っていい。
まあ、異常接近はしてないはずだが・・・
ともかく、自衛隊としては偵察機を飛ばした後、予想通りにスクランブル発進を受けて、
ラッキーな事に中国が異常接近してきたことでビックニュースになった。
これによって、中国が危険であり、
自衛隊が対応する術が今はないと言う事を国民に如実アピール出来たと言える。
右傾化などと叫ばれているが、実際にこういう戦争の可能性をちらつかせる出来事があって初めて、自衛隊が戦える軍隊になる。
戦える軍隊が良いか悪いかと言う議論は置いておいて、
中国が正常に危険でいてくれないと自衛隊の存在意義が無くなってしまうのは確かだろう。
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事の発端
中国軍機の自衛隊機に対する異常接近。
一般人にとっては晴天の霹靂だったが、ある程度は予測できたことだった。
というのも、東シナ海において中国人民解放軍海軍とロシア海軍を含め、様々な艦艇が一同に会し演習を行う、合同演習「海上協力ー2014」が開催されていたからだ。
参加国は全部で21ヶ国。中国、パキスタン、インドネシア、シンガポール、インド、マレーシア、バングラデシュ、ブルネイなど東南アジアの国々が数多く参加している。
そして、5月22-25日では、ロシアと中国の海軍が合同演習を行う予定とされていた。
海の上で行われ、報道陣に対する情報公開も少ない。
東シナ海の海上で、中国とロシアが演習する上で想定している敵国は当然の様に日本やアメリカ。
その日米としては中露でどんな演習が行われているか知りたいのは当然のことだ。
多数の偵察衛星を保有し、衛星で見ていれば良いアメリカとは違って日本は偵察衛星も少なく、軌道上に日本海周辺の海域だけで精一杯だ。
つまり、日本は中露の演習が見たくて見たくて堪らなかった。
偵察機の発進と防空識別圏
演習の状況を見るためには、可能な限り近くまで偵察機を飛ばさなくてはならない。
飛ばせるギリギリのラインは、日本が設定している防空識別圏まで。
防空識別圏は、領空が家の敷地だとすると、家の前の道路ぐらいに思っていてくれれば良い。
基本的には入っても不法侵入にはなら無い。だが、用もないのにウロウロされると困るエリア。
なので、監視カメラも置いてあって、誰かが入り込んだらとりあえず声を掛ける。そんな場所だと思って欲しい。
ちなみに、領空は領土をちょっと広げた空までなので、非常に狭い。
ほぼ領土の空と考えても良い。
そのため、日本の偵察機は日本が設定している防空識別圏まで偵察機を飛ばした。
別に家の前の道路だから良いよね?と言う話だ。
しかし、対面に中国さんの家がある。
その道路は中国さんの防空識別圏でもあった。
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飛んでいったのは日本の偵察機、OP-3CとYS-11EB。
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国産のYS-11という旅客機を改造して造られたものだ。
旅客機との違いは、各種偵察機用の装備以外に、高速で飛べるようにエンジンが改造されており、軍用機レベルの速度が出るようになっている。
さて・・・演習では、膨大な量の無線を飛ばし、レーダーを照射する。
無線とレーダーに関しては、かなり遠くまで飛ぶため、おそらくYS-11EBが何らかの情報を入手しているはずだ。
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中国とロシアの偵察機を追い回している。
その数実に、年に500回以上。
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