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弾道ミサイルすら撃墜できる対空ミサイル「ブーク」でマレーシア旅客機を撃墜。その原因とは? [ニュース]

北京行きの便が行方不明になり、墜落してから半年も経っていない。そんな中、再び旅客機が墜落した。
ウクライナの軍用機と間違って落とされた旅客機。

SA-11/9K37M1「ブーク」


ロシア製対空ミサイル。9K37M1「ブーク」。
西側では、特徴的なそのレーダードームがグリズリーの鼻のように見えることから、「グリズリー」呼ばれている。

旅客機が飛んでいた高度1万メートルの目標物はもちろんのこと、2万メートルを越えて飛来する弾道ミサイルすら撃墜可能な高性能の対空ミサイルシステムだ。自走式であり、レーダーシステムも内蔵しているため、単独で活動が可能である。

報道では、直前に親露派が対空ミサイルを手に入れたと言っている事から、どうやら試し打ちや示威行為のつもりで撃墜したのだろう。

ウクライナの親露派はウクライナからはテロリストのように見られているのものの、既に独立を宣言しており、ロシアもそれを支持している。そのため、一つの国家として相応の戦力を持っていた。

そして、今回の一件は、ウクライナ当局が親露派の戦力を甘く見たことに原因の一端があるようだ。

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旅客機撃墜の原因


実は、該当空域は既に一部飛行制限が設けられていた。

というのも、親露派は該当空域を飛行するウクライナ側の航空機などに対して、既に攻撃を行った過去があり、民間機が間違って入り込めば、攻撃を受ける可能性が少なからずあったからだ。

しかし、計算外だったのはその攻撃力だった。

高度一万メートルというのは、小型・中型の軍用輸送機は飛行できず、安価な対空ミサイルでは攻撃できない高度でもある。

実際、親露派が軍用機だと誤解していたAn-26「アントノフ26」は、プロペラ型の低速輸送機であり、高度1万メートルを飛行する能力はない。

そのため、高度一万メートルを飛行する物体を軍用機であると判断する可能性も低く、何よりもそれを攻撃する能力もないと判断したため、ウクライナ当局は、「該当空域の高度1万メートル以上」には、飛行制限をかけておらず、危険だという連絡を「国際民間航空機関」などに通知していなかった可能性がある。

フライトプランの提出時に、それが理由で危険性が除外され、マレーシア航空は安全な空域だと考えて飛行したものと思われる。

結果として、たまたま高性能対空ミサイルを手に入れた親露派が、その能力を誇示するために使いたくなり、使ってしまった結果、旅客機撃墜と言う最悪の事態が発生してしまった。

直後、ウクライナ政府は該当空域を高度1万メートルを含めて飛行禁止にしている。

ボーイング777-200
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誰かが気づけば防げた撃墜、誰に責任があるのか?


もちろん、最大の加害者は撃墜した側であり、責任を追うべきは親露派だろう。


だが、それを招いてしまった原因が、彼らだけにあったのではない。

高度1万メートル以上だけを除外していたウクライナ当局にも責任はあり、一部であっても危険だと指定されていた空域の近くを通ってしまったマレーシア航空側の責任も免れない。

とは言え・・・高度一万メートルを飛ぶ大型ジェット機と、低空を低速で飛ぶプロペラ輸送機を取り違えて撃墜するというのは、非常にお粗末な話である。


親露派はウクライナと言う国家一つを相手取り戦うつもりらしいが、大きな国際問題を招いたこの撃墜事故を起こした管理能力からして、正直テロリストの域を出ない組織のように思われる。

今後、この問題がどう飛び火していくのかは分からないが、今後の親露派やウクライナの対応には注目したい。



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